2011年12月2日金曜日

旬の食材

鍼灸の古典を読んでいると、
あらゆるものが木火土金水の5つに分けられています。

例えば食材を見てみると、
五穀(粳米・小豆・麦・大豆・黄黍)
五果(桃・李・杏・栗・棗)
五畜(牛・羊・豚・鶏・犬)
五菜(葵・蕾・薤・葱・韭)
という様に分けられています。

五穀は人体に栄養をつけ、
五果はその補助となり、
五畜の肉はそれを補益し、
五菜は蔵府を充実させます。

そしてそれぞれには味があり、その作用があります。
酸味のものには収斂の作用
苦味のものには堅強にし乾燥させる作用
甘味のものには緩和作用
辛みのものには発散作用
鹹味(しおからみ)のものには柔軟にする作用があります。
酸苦甘辛鹹の味を調和させて、
五臓の精気を補益するように心がけるとは大切です。
つまりは彩りよく、バランス良く食するということなんですねぇ。

今の寒い季節、旬の食べ物といえばなんでしょうか?
大根、ごぼう、かぶなど根菜類が多くあります。
根菜類は五臓中の腎の働きを高めます。
東洋医学で腎は陽気の根本です。
腎の陽気を高めることで寒い冬を乗り越えることができます
温かいなべでいただいてみてはいかがですか?

旬の食材を食するということは、
季節に身体を適合させるということです。
自然に調和して生きること、養生法の基本となります。

投稿者:中村